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小樽のため・・・って言わないで

勝納川の鯉のぼり 2007年、小樽市長・市議の選挙の控えた2月、「たるぽん」の特集で、「4月の市長選立候補予定のお二人に訊いてみました」と題して、当時立候補を表明していた2名(最終的には候補者は3名になりましたが)に色々な質問を投げかけ、記事にした事がありました。質問自体は、いわゆる「どーって事ない」内容だったのですが、取材の際に印象に残った事があります。
 それは、当時現職市長だった立候補予定者(現在も現職ですね)へ事前に渡していた質問表を受け取りに行った時にかけていただいた「これからも小樽のために、頑張ってください」という言葉です。
「いやいや、そんな、荷が重すぎますから」という言葉を飲み込んで、市長室を後にしたのを今でも思い出します。「小樽のため」と云われても、正直、そこまで大それた事は・・・ねぇ。
 たるぽん発行当初から、低料金の広告掲載料を掲げ、実質的には、印刷代を支払ったらほとんど利益なんて出ない状態で今日までやってきているので、その辺りの「台所事情」をご存知の方は、「ボランティアっぽいし、小樽のため・・・なんだろうな?」って思ってくださっているのではないかと思います。それはそれで、すごくありがたい事だし、そうなれれば、素敵な事なんだろうとも思いますが、口が裂けても「小樽のため」なんて大それた事は言えない・・というのが本音です。
 私達たるぽん編集部は、声高に「小樽のため」と言えるほどできた人間の集団ではないし、言ったところで、結果を出せなければ、単なる思い上がり集団でしかない。
 そもそも、大きすぎるお題目?は、往々にして、目の前の小事の対応に苦慮する中、日々の中に埋没し、忘れ去られてしまう事が多いような気がします。なので、やる自信がなければ、そもそもそんなお題目はいらないのではないか?って思うんです。正確には、いらないのではなく、「言葉にしてはいけない」かな?心に秘めて忘れさえしなければ、それで良いんじゃないかと・・・。
 前置きが長く(ってほとんど前置きだけで終わりそうですが)なってしまいましたが、私達たるぽん編集部は、「小樽のため」とかじゃなく、「自分達が小樽で楽しむため」にフリーペーパーを作りながら活動しています。
 たかだか、これっぽっちの情報誌でも、作ったり配ったりするのは大変な作業です。楽しく無ければ続けられません。
 発行してもうすぐ6年、ここまではなんとか楽しくやらせていただいてきましたが、「自分達が小樽で楽しむため」の向こう側にあるものを見るまでは、やめたく無いな〜と思っています。いつの日か、それが見えて「小樽のため」と胸を張って言える日が来たら、恰好いいなーって思う今日このごろです。(TOYA) 

TARUPN FREE No69(2010年5月号掲載) コラム:冒頭から暴投

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