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情報識別機能

逆さま運河 世の中には様々な情報が氾濫しています。まぁ、たるぽん自体も小樽のちょっとした情報を発信し、その氾濫に一役かっている訳ですが。
 役に立つもの立たないもの、そして、何らかの「害」をもたらすであろう情報・・・その種類は千差万別。そしてそれらは、新聞・雑誌であったり、TVやラジオであったり、インターネットであったり・・・あらゆる手段で私達の目や耳を通して入ってきます。 入ってくる情報が増えると、それをどのように処理するか・・・という事がとても重要になります。例えば、これまで一人暮らしで、洋服の整理なんかもタンスひとつで良かったものが、結婚し、子供が生まれ、家族が増える。それによって、保管する服の種類も数も膨大となる。当然タンスやクローゼットの数が増え、「一定の決まり事」で整理整頓しなくちゃいけなくなります。ただ空きスペースに放り込むだけでは、後々大変な事になってしまいますよね。
 では、その「一定の決まり事」って、誰が決めるの?という話ですが、誰でもないです、整理整頓する自分が決めるしかありません。
「整理整頓の基本は不要なものを捨てる事」と、誰かが言っていました。不要なものを捨てた上で、ようやくそこから「一定の決まり事」を作る余裕が生まれます。不要なものを識別できなければ、整理整頓するためのカテゴリは無数に増え、当然モノも増える一方です。何れ飽和状態がやってきます。
 実は情報の類いも同じです。不要な情報を識別できなければ、整理が追いつかず、飽和状態となり、混乱を来します。しかし、第一段階の情報の識別さえうまくできれば、あとは、シンプルな決まり事に準じて整理すれば良いだけ。整理された情報は、効率的に二次利用三次利用が可能となるのです。
 では「一定の決まり事」を作る前に必要な「識別機能」は、どのようにして構築されるのでしょうか。
 実は、この「識別機能」というのは、既に誰もが持っているもので、各々その性能に差があるだけなのです。
 どれだけの期間に何をどのように経験し、正誤は別に、どのような決定を下し、その結果何を得、何を失ったか・・・。この積み上げが「識別機能」の性能に影響するのだと思うのです。どのような家庭に育ち、どのような人たちに囲まれ、どのような本を読み、どんな成功体験をし、失敗をしてきたか・・・。ここで無数にある例を全て書き出す事はもちろん出来ないので、ひと言に集約すると、「どのように生きて来たか」という言葉に言い換えられます。
 私を含む、多くの大人達は、好む好まざるに関係なく既に、色々な事を経験したり、しなかったり・・・で、今に至っています。ある意味、これから身の回りに起こり得る事象からも学び、更に「識別機能」は高まっていくのでしょうが、残念ながら残された時間はさほどありません。それを活用できる時間すら限られます。イコール不要だと言い切るつもりはありませんが、これからどんどん情報が氾濫し複雑化していくであろう子供たちの世代にこそ、個々の「識別機能」が重要であり、それをきちんと構築できる(必要な経験を阻害しない)環境を作る事が、自身の「識別機能」向上や、大人達の利害よりも優先されるべきと考えています。
 しかし、「子供達のため」と称し整備される法律や教育制度、そして、最近の「常識」と呼ばれる慣例の中に、大人達の利害を優先しすぎたが故、「識別機能」構築の阻害要因を持った魔物が存在してしまっているように思えてしまう、今日この頃。(ん?なんか言葉足らず&シリキレトンボだ)
(TOYA)

TARUPN FREE No73(2010年9月号掲載)コラム:冒頭から暴投

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